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春季大祭齋了にあたり

地域は神社を継承し続けることができるか

こんにちは。宮司でございます。

 

本日は佐谷田神社の春季大祭でした。

 

例年であれば、自治会始め各団体の長の方々のみ参集しての祭典ですが、佐谷田神社ファンの方々もご参拝にお見えになり、賑わいのある祭典となりました。

 

昨年からご参列の記念品のひとつに「塩あんびん(餅)」を加えました。甘くない、しょっぱい大福は餅米の甘さが引き立ち、とてもおいしいものです。
昔は各ご家庭で、春秋の大祭の時に餅をつき、塩餡の餅を作り神社にお供えしたそうです。このお話を年輩のみなさんから伺って、ぜひ当時の気持ちを継承しようと復興させました。

 

今日は、これから迎える2040年問題と地域における神社のあり方を、祭典後に皆様とともに考えました。

(※2040年問題…2040年に全国1800市区町村(政令市の行政区を含む)の49.8%に当たる896自治体が消滅するという問題です)。

 

人口減少でますます地域が疲弊する中、若者世代の自治会離れも相まって、そのような状況の中で今後も本当に地域が神社に価値を見出して継承していけるかどうか。

 

以前、夏祭の打合せ会議の際、
「我々が協力しなければ宮司は困るだろう」
、というようなことを言われたことがありました。
それに対し私は、
「困るのはみなさんでしょう」
、とお答えしました。

 

なぜなら、誤解を怖れず申し上げると、私は神社が無くなっても困らないからです。深く悲しい思いをしますが、神社の建物が傾いても、形が失われても、それでも神々は存在し続けてくださいますから祈り続けることはできます。

 

以前に、社寺のあり様はその地域のバロメーター、ということをお話ししました。社寺や祭がどれだけ整っているかでその地域性が計れるというものです。

 

祭とは宮司のために行うのではありません。
地域が聖域をもち、地域の意思として、神々の加護を得つづけるのが主眼です。
またそれが建前であれ何であれ、その本質を継承することに意義があります。

 

先人達が神々に何を感じ、何を願い、何を継承し続けたのか。
この継承というのは非常に難しい作業で、500年の歴史ある神社を創りあげるには、実に500年の歳月がかかります。
逆に、手放してしまうのはとても簡単で、一瞬で全てが終わります。そして二度と取り返すことはできません。先人達が感じてきたことも伺い知れなくなり、そこにあった思いも、何もかもが一瞬で消えて無くなります。

 

神社神道の実践的精神を示すものとして、
【敬神生活の綱領】
というものがあります。
そこには、

 

「神道は天地悠久の大道であって、崇高なる精神を培ひ、太平を開くの基である。神慮を畏み祖訓をつぎ、いよいよ 道の精華を発揮し、人類の福祉を増進するは、使命を達成する所以である。」


とあります。

 

つまり神社とは、地域が今まで歩んできた、そして今後も歩み続ける道であり、生き続けている命であり、護り伝えてきた清浄の形であり、教育であり、思いやりであり、愛であり、永劫存在し、人々を護り続けるという強い思いそのものなのです。

 

神様に捧げた純粋な祈りは、必ずご恩となって返って参ります。
神社の神々のお力は本当に強く、高く、大きい。祈り続ければ必ずや宇宙を味方につけた強さを体感するでしょう。

祈りを捧げるのに元手はかかりません。ぜひ素直なお気持ちで、ご神前で手を合わせてみてください。必ず何かしらの気づきがあるはず。

 

ここまで読んでくださった方々の中には佐谷田にお住まいの方以外の方もおられるかと思います。
ぜひ、お住まいになる土地の神様を愛してください。そして先人達の思いや子孫達の思い、いやなんでもいいですから、何かの思いを時空を越えて感じてください。きっと、何かしらの不思議な力を感じるはずです。


お賽銭や、感謝の言葉を捧げるのはその後で良いのではないでしょうか。実感できなければ感謝しなさいと言われても難しいから。

これだけの年月をかけて、このとてつもない力を継承し続けた先人達の思いをぜひ感じてください。そしてそれは生きる力となり、理屈抜きに素直な感謝となります。

 

今後もこの地にお住まいの方々が、佐谷田神社を地域の財産として価値高く感じ続けて頂ければ幸いです。

 

今年も稔り多き秋を迎えられますように。
神々のご加護のもと精励して参りましょう。

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